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JTRAコラム

大学教授などトレーサビリティの知識豊富な方や、トレーサビリティを実践している食品関連事業の方などに現在の食品事情やトレーサビリティの展望をお話していただきます。〈月2回更新予定〉

第5回 民主党マニュフェストにおける食品業界の課題

  
北海道漁業協同組合連合会(北海道ぎょれん)
品質管理部 部長 大石橋 恒二 氏

2009年民主党政権が誕生した。鳩山総理は選挙前に掲げた民主党マニュフェストの基づき政権運営を行なっていくことになった。

このマニュフェストには食品業界においても劇的な変化をもたらす項目が含まれている。

それは、民主党マニュフェスト第32項「食の安全・安心を確保する」において 

1食品トレーサビリティシステムの確立、GAPHACCPへの対応義務化

  2食品安全庁の設置

      厚労省と農水省に分かれる食品リスク管理機能を一元化

が公表されているからである。

「一定期間経過後に全ての食品について、その食品の仕入日、仕入先、販売日、販売先を記録・保管するトレーサビリティの義務付」「トレーサビリティの義務化の時期を踏まえ、食品の製造工程での安全管理や品質管理を図る為の措置として、GAPやHACCPへの対応も義務化」するとの内容である。

 

 これに先だち、2月に厚労省が行なった「食品の高度衛生管理手法に関する実態調査」の結果(全国2,960社を抽出)をみると、調査対象916社において、HACCPについては導入する予定のない企業が46.9%、考え方そのものを知らない企業が19.4%に上った。

また、トレーサビリティシステムに関する項目においても、調査対象868社に対し、導入する予定がない31.0%、考え方が良く知らないが16.5%との数値が出ている。

調査数値を見る限り、マニュフェスト項目1の実施に向けては極めてハードルが高い結果となっている。

 

 一方、項目2食品安全庁の設置については、食品の表示面においては重要と考えられる。現在の食品の表示規制については、従来の縦割り行政の中でJAS法、食衛法、計量法等の法律が複雑に絡み合って出来上がっており、これが一元化されることにより、消費者の食品安全性への理解度の向上や製造工場が抱える一括表示等の記載方法がより単純化される事を期待したいものである。

 

(参考~従来のトレーサビリティ関連法令)

2004年           牛海面状脳症防止による消費者保護のため「牛トレーサビリティ法」施行

牛の出生から消費までの履歴を固体識別番号で管理

2008年           JAS法の品質表示の適用範囲拡大

「業者間取引における情報の伝達」義務化

2009324日 「米トレーサビリティ法」成立

 1記録に作成・保存~公布日より1.5年以内に施行

     2産地情報伝達~公布日より2.5年以内に施行

    輸入事故米(非食用)の食用向け販売事件に係る立入検査390社、ルート解明

 

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