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JTRAコラム

大学教授などトレーサビリティの知識豊富な方や、トレーサビリティを実践している食品関連事業の方などに現在の食品事情やトレーサビリティの展望をお話していただきます。〈月2回更新予定〉

第二回 食料自給率について

日本トレーサビリティ協会運営委員(ホクレン道央支店 支店長)
石垣 一之 支店長

今回は、食料自給率について考えて見ましょう。「あー、40%ねー。」そうです。40%を切って、現状は39%です。

国内の食料消費について、国内の農業生産でどの程度賄えているかを示す指標で、示し方としては、品目別自給率、穀物自給率、総合食料自給率(カロリーベース、金額ベース)があり、この39%は、カロリーベースの総合食料自給率で、一般的に使われているものです。

日本の耕地面積は、平成19年度の統計では465万haですから、39%の自給率ですと、海外に約1,200万haの耕地を依存していることになります。昭和36年には、609万haの耕地に食料を生産し、自給率も70%を超えていました。勿論、食文化の変化や食生活の多様化は有るにせよ、異常に低い自給率です。因みに主な先進国の自給率と比較して見ますと、オーストラリア237%、アメリカ128%、フランス122%、イギリス70%等となっており、わが国の自給率は主要先進国で最低水準となっています。

世界の食料需給の情勢に大きな変化が生じ、食料問題がますます深刻化しております。いつ日本に食料が入って来ない状況に陥るか判りません。従って、この問題意識を共有し、食との関わりを見つめ直していく国民的運動「FOOD ACTION NIPPON」がスタートしました。消費者の皆様も主旨をご理解頂き、次の世代の子供たちのために日本の食の安心と豊かさを引き継ぐ努力をお願いしたいと思います。

一方、仮想水という考え方があります。Virtual Waterの直訳で、1990年代以降に提案された考え方で、モノを生産するためには水資源が使われており、国際的な穀物の輸出入は、Virtual Waterを輸出入しているのと同じだということです。農畜産物を生産するのに必要な水の原単位を計算したものです。

上記の様に自給率の低いわが国においては、穀物類で推測すると、アメリカ、カナダ、オーストラリアそして南米から年間500億トンの仮想水が輸入されているそうです。畜産に関しても、鶏肉でkgあたり5トン、豚の正肉だと11トン、牛の正肉にいたっては100トンにもなり、穀物類より更に多くなっているそうです。工業製品も加えたわが国が輸入している総仮想水は、約1,000億トン/年にも達し、日本国内での総水資源使用量の約900億トンとほぼ同程度の水を、これもまた海外に頼っていることになります。

「21世紀は水をめぐる争いの世紀となるだろう」言う提言もある中、この水についても考えなければなりません。

何れにしましても、一刻も早く自給率の向上を図らなければならない状況にあることはご理解頂けたでしょうか。

仮想水につきましては、次回詳しくレポート致します。

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